Upcycle Identity Series
Lounge Chair

Upcycle Identity Seriesは、家具の製造工程で通常廃棄されてしまう部分をアップサイクルした、個性豊かなラウンジチェアです。
革の輪郭や傷は不均質の素材としてネガティブに捉えられ、製造過程で廃棄されてしまいます。しかし、この不均質さこそが、素材それぞれの個性であり、本来の魅力であるといえるでしょう。そこで、イヨベ工芸社の卓越した技術力を最大限に生かし、この廃棄部分を積極的に採用することで、一つ一つが個性的な魅力を持つ家具としてデザインしました。

ゆったりと一人でも、複数人集まってでも座れる広めのラウンジチェア。床からフワリと浮かび上がることで、製品一つ一つの個性となるワイルドエッジが強調されます。2種類の縫い目と淡い色彩の縫い糸で革張り部分を構成することで、座面に豊かな表情をつくります。また、上質な革とこれを支える真鍮色の金属脚によって、上品な高級感と存在感を持ったラウンジチェアです。空間のシンボルとなる佇まいなので、単体利用も連結による複数利用も可能で、住宅から商業施設、宿泊やオフィスのエントランスまで、幅広い用途に対応します。

開発過程では、「ワイルドエッジ」と名付けた革の輪郭線の個性を残しつつも、安定した商品としてどのように仕上げていくのかが課題となりました。「ワイルドエッジ」を家具の側面に生かす構成とすることで、個性豊かな佇まいと、高級感ある座り心地を実現しました。また、多角形の座面形状と可動ひじ掛けを採用し、様々な用途に対応する家具を目指しています。
今回の開発によって、革製品のワイルドエッジ、傷、シワというネガティブと思われていた部分こそが、その素材が持つ本来の個性や魅力であると、私自身気づくことができました。この商品によって、社会的にもその価値に光が当たれば幸いです。

Data Sheet
  • 設計
    SUGAWARADAISUKE建築事務所
    (担当:菅原大輔、中尾有希、林淳平)
  • 製作
    イヨベ工芸社
Prize & Media

interiorlifestyle 「建築家の家具展」展示(2025年6月18日~20日)