生駒山中に位置する個人住宅。本計画では、大阪平野を望む敷地の地形や生駒山の色付きなど、周辺の自然環境を取り込むことで、周辺環境と共に生きるような、豊かな生活空間を目指しました。
起伏の豊かな地形に対して、必要な居室の箱型を配列し、これを眺望、屋外テラスや畑、植栽、近隣からのプライバシーなど、周辺環境に対して応答させることで、建物と庭のカタチを決定しています。変形したそのカタチは、広さ、眺望、光、色付き、温熱環境などの差異を内部空間にもつくり出します。そのカタチを覆うコンクリートの仕上げには、木製型枠の木目とその構成によって陰影をつくり出し、そこに、深みのある緑の保護材を塗布しています。この肌理と色彩が時間や季節に反応し、粗雑/平滑、色彩/モノクロ、日時計のような影など、生物のようにその表情を変化させます。
敷地の特徴から導かれた、この場所にしかない多様な居場所群としての住宅。そこでは、身体感覚で検索し、状況の応じた最適な場所選択する生活者と、生活環境との能動的な関係が生まれます。それは言い換えれば、自然-人工物-身体が互いに影響を与えながら変化し続ける、風景のような建築ともいえます。
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建物名称石切の家
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建築設計、外構計画SUGAWARADAISUKE (担当:菅原大輔、楢原弘志)
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インテリアコーディネートSUGAWARADAISUKE (担当:菅原大輔)
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設計協力原田勝之
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構造オーノJAPAN
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施工まこと建設株式会社 (担当:井本淳)
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写真太田拓実
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場所大阪府、日本
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設計期間2010.07 – 2012.05
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工事期間2012.05 - 2013.03
2017ENGINE 2017年03月号 (新潮社) / 日本
2016arcdog (Web Magazine) / スイス
2015Archello (web magazine) / オランダ
2014Mark #49 (FRAME) / オランダ
2014Archilovers (web magazine) / イタリア
2014Archidaily (web magazine) / チリ
2014designboom (web magazine) / フランス
2013Japan Architects (web magazine) / 日本